「物語の作り方」には会議メソッド満載 // YellowLibrary

物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室今日はちょっと毛色の変わった本を紹介したいと思います。ぼくにとっては懐かしくもある1冊です。『物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室』と題する本書は、シナリオスクールの授業風景をまとめたものです。以前にぼくがポエトリーリーディングに身を染めていたときに出会いました。

当時、いい出来だったと気分よくライブから帰ってメールボックスを開くと、その日のライブの観客から「あなたの詩はよかったけど、あれは詩ではなくて物語だと思う」との指摘が届いていました。「余計なお世話だ」と思いながらも、他の“読み人”との差別化を模索していた頃だったので、一理あるかもと「物語道(?)」の研究をはじめました。その過程で「何かヒントを得られれば……」と思って手に取ったのがこの本です。

本書は著者が主催するシナリオスクールの授業をまとめたもので、生徒の多くはすでにプロとして活躍している脚本家です。授業は非常に活発で、いろんなアイデアが飛び交っています。1つのストーリーの背景に、このような仕掛けがしてあるということに驚かされますが、今回あらためて読み直したら、その内容はふつうのビジネスに置き換えても大いに参考になるものでした。会議の参加者からどうやってアイデアを引き出すかだけでなく、いろんなアイデアが出て支離滅裂になりかけた状態をどうやって収拾するのかといった実践的なブレーンストーミングのノウハウが満載です。

形がないものをグループワークで作るのって難しい。あらかじめ各人がもっているイメージが異なるため、アイデアをまとめる段階で互いに適度に折り合いをつけて(妥協して)クオリティが下がることも少なくありません。

この本からは、会議にのぞむすべての参加者のアイデアを汲み取りつつも、「1+1」を「2」で留めないシナジーの利いたブレーンストーミングの実態が垣間見られます。そして、この本を読み進めているうちに、つい書中の会議で発言しそうになる自分にも気がつくはず……。

物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室
4000252917G.ガルシア=マルケス


おすすめ平均 star
starアイデアの泉
star創作法のひとつとして。
starホントかよ、おい
starさすがマルケス。
starおもしろい話になるように、筋をどんどん作り変えていくのが興味深い

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by tak at 16:40 | Jul.04, 2005 | trackback(0)

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